NITABOHロゴ
最新情報のページへ ストーリーのページへ メイキングのページ スタッフ/キャストのページへ 上映情報のページへ
NITABOHトップページ / 西澤昭男監督インタビュー
A:20年ほど前に初代高橋竹山の津軽三味線のカセットを聞き、魂を揺さぶられるような感動を覚えたのですが、あの独特の叩き奏法は、実は幕末のころに生まれた仁太坊と呼ばれた人によって始められたということを大條さんの作品によって知ったわけです。
 大きな時代変化の中で、しかもハンディを背負いながら、生きるために死にもの狂いで芸を磨き、ついに今に伝わる津軽三味線を創った仁太坊という人物、私は彼の生き様を想像し、強く魅かれるものを感じました。
そして、仁太坊と津軽三味線をアニメ化することが、豊かな文明社会にともすれば翻弄され、自らの精神の拠り所を失っているとも見える現在の日本人に、強烈なメッセージとなるに違いないと思ったのです。ただ、アニメ化にあたっては困難も多々ありました。脚本段階では、仁太坊という実在の人物に他の登場人物や出来事をいかにフィクショナイズさせるかという、ストーリーの組み立てが難しく、何度も書き直すことになりました。また、制作の過程では実写に近い表現で、という私の注文を受けて、キャラクターや背景の描き方には大変な苦労が伴ったと思います。ラストの三味線演奏の場面では、演奏者の上妻宏光氏の手と指の動きに合わせて絵を描くということで、その場面だけで約7000枚のセル画を要したほどでした。
A:ワオグループは、学習塾<能開センター>、個別指導の<AXIS>の全国展開など、教育を<核>とした事業を行っているので、アニメ制作にあたって、いくつかのルールを設定しました。
 まず、ファミリーに安心して鑑賞してもらえる作品であること。次に、子ども達の心を揺さぶるような感動的なものを作るということ。第3には、一つの時代やその背景、人物の生き様について、考えたり議論したりできるような内容のものを作ること。第4には、色彩と音楽にこだわりを持った作品にすることでした。第4の点について言えば、今回の作品では、色彩は「津軽の美しくも厳しい自然」という枠を超えて、「日本の自然の原風景」を表現したかったし、また音楽でも上妻さんの三味線演奏に加えて、ゴゼ唄や尺八、義太夫の演奏にも本格的に力を入れて作りました。加藤登紀子さんの娘さんであるYaeさんに主題歌と挿入歌をお願いしたのですが、その澄んだ歌声の素晴らしさには試写会でも讃嘆の声が上がりました。現在多方面でご活躍中のクリヤ・マコトさんには、音楽監督に加えてピアノ演奏もお願いしましたが、大変素晴らしい仕事をしていただいたと思っています。
 今回、我々は小さな第一歩を踏み出した訳ですが、仁太坊に倣っていえば「人真似ではない、WAO!にしかできないアニメ」を作り続けたいですね。
A:次回作は「ふるさと─Japan」というタイトルで、もうすでに制作に入っています。私の半自伝的なオリジナルシナリオで、昭和31年という時代(日本が国際連合に加盟し、「戦後」から「高度成長経済」への第一歩を踏み出した年)を背景に、日本人の心のふるさとともいえる童謡を大切にし、歌い続けていこうとする先生と生徒たちの物語です。
 今のところ2005年秋完成予定です。ワオ・コーポレーションは2006年5月に創立30周年を迎えるので、その記念映画という形になります。同時に、全国の子どもたち中心に、この作品のみならず、よい映画を見ていただけるような独自の上映ネットワークをぜひ作りたいと考えています。
 
Copyright(C)株式会社ワオ・コーポレーション ALL rights reserved.